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採用面接での「女性管理職はいますか」という質問、少し工夫してみませんか?

勤務先のウェブサイトが新しくなりました。マーケティング部門と関係各位の献身的な仕事の結果、とても良いものになりました(ちょっと自慢)。

他のコンサルティングファームと同様に人材採用のページが充実しており、採用面接の際に寄せられる、良くある質問への回答が載っています。

のんびりとウェブサイトを眺めていて気がついたのですが、女性の応募者から寄せられることが多い「女性の管理職はいますか」という質問への回答も掲載されています。私がいるわけなので、当然、回答は「います」です。

会社としては質問に対して誠実に回答しているのですが、これでは、応募者が本当に知りたいこと(女性でも積極的に活用してもらえるのか)への回答にはなっていないのではないか、と気になり始めました。

なぜかというと、こういう質問をする人というのは、管理職として応募してきているのではなく、スタッフ職として応募してきている人たちだからです。(管理職として応募してきている人たちは、自分が採用されれば女性でも管理職として採用されるということが分かるわけなので、こういう質問はしません。)

彼女たちが知りたいのは「女性でも、一生懸命に働けば、出世させてもらえるのか」という点なはずです。

さて、そうなると、私を引き合いに出して「管理職がいます」と答えても、彼女たちが知りたい答えではないはずです。私は、前職で既に管理職としての経験が長年あり、今の会社には管理職として入社しました。この会社で出世したわけではありません。今後、この会社で出世する可能性もないでしょう(出世するということは社長になるということなので)。つまり、この会社で頑張って功績をあげて、それを評価してもらって出世したわけではないのです。

コンサルティングファームに限らず、女性管理職の多くが、中途採用です。ですから「女性でも、一生懸命に働けば、出世させてもらえるのか」という質問に答えてもらうためには「女性の管理職はいますか」と聞くのではなく、「スタッフ職で入社して管理職になった人はいますか」と聞いた方が良いのではないでしょうか。

もしこう聞かれたら、残念ながら今の勤務先では答えは「NO」です。しかし、これは女性だからではありません。男性でも、一人もいないはずです。理由は極めて単純で、現在の勤務先は創業からまだ数年で、スタッフ職で入社した人が、管理職になるだけの年数が経っていないのです。

しかし「スタッフ職で入社して昇格した人はいますか」と聞かれれば、それはそれはたくさんいます。

女性みらい館の発表によると、女性管理職の有無が、育児休業制度や介護休業制度の充実度の極めて大きなファクターになっているそうです。また、文部科学省の教育白書によると、女性管理職がいる組織のほうが、社員教育制度が充実しているそうです。

ですので、女性管理職の有無を確認することは、実は男性にとっても極めて大切なファクターだと思います。

ただ、女性管理職の有無だけでは、女性を積極的に活用しているのか、それともたまたま極めて有能な女性が中途で入社して管理職をしているだけで内部では出世の可能性が低いのかの区別がつきません。

本当に知りたい回答をえるためには、いろいろと質問を工夫しないといけないですね。

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