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祖父の命日に思い出したこと その1

「店に戻りなさい、お客さまが入ってくる。」

祖父の最期の言葉でした。

享年82歳、私は当時16歳でした。

駅で倒れ、病院に運ばれて、意識がないまま2日後に亡くなりました。駅の売店の店員さんが駆け寄ってくるのを見て言った言葉が最期の言葉でした。

「活字を手に取ろうとしている人の邪魔をしてはいけない」と言い続けた祖父らしい最期の言葉だと思います。

収入、障害、国籍や民族に関わりなく、あらゆる人に学習のチャンスを届けたい。

収入に関係なく「自分の教科書」を持つことができる幸せ。兄弟のおさがりではなく、自分の名前を教科書の書き込むことができる幸せ。

収入に関係なく、誰でも新刊を読むことができる幸せ。

図書館まで歩いていけない場所にも来てくれる移動図書館や宅配図書館。

目が不自由な人が希望すれば無料でつく朗読ボランティアが配備された図書館。

祖父が夢見たことが、今の日本では「当たり前」になりました。

しかし、その弊害として「何で勉強しなきゃいけないの?」という子供(と大人)が大量生産されました。

必死になって獲得した権利を、平気で捨てる人たち。

それは、仕方がないことなのだとは思います。しかし、今あるものが当たり前ではないのだ、誰かが戦って獲得したものなのだ、ということは語り継いでいきたいと思います。

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