タクシーの運転手さんは化学工場並みの危険労働?
生まれてから一本も煙草を吸ったことがないタクシーの運転手さんが肺気腫になってしまいました。タクシー運転手として25年間、来る日も来る日もお客様のたばこの煙を吸い続けた結果です。現在、労災認定が可能かどうかを会社と話し合っているそうです。
この話し合いの過程で、窓を閉め切った車内でタバコを吸っているときに空気に含まれる二酸化炭素や窒素を測定するという実験をしたところ、労働基準法で定める化学物質の濃度をはるか絵に越える危険労働空間だったそうです。
この話は、親しくさせていただいている気管支喘息持ちのタクシーの運転手さんからうかがいました。
肺気腫になってしまった方は、嫌煙家というわけでもなかったそうです。煙が苦手か苦手ではないかというのは、体に影響が出る出ないとは全然関係がないんですね。
そういえば、今月のはじめに、タイで開かれていた国際会議にて、受動喫煙からの絶対的な保護を求める約が全会一致で可決されました。
日本代表団のみ、この条約に対する文言の訂正や削除を求めたそうですが、結果的に申し出を取り下げ、賛成に回ったそうです。
和訳つきでこちらで読むことができますので、ぜひご一読ください。
これにともない、多くの国では公共の空間での完全禁煙が実現しそうです。おそらく、日本でも路上喫煙や歩行喫煙は難しくなるかもしれません。
肺気腫になってしまった運転手さんのような被害者は防げるかもしれません。
私としては、禁煙のレストランやホテルが増えるとうれしいのですが、日本は成人男性の3-4割が喫煙する国ですから、実際には完全分煙のレストランや喫煙者専用と明示する店舗が増えるだけのような気もします。
その場合、従業員の方を受動喫煙からどうやって守るのかが難しいですね。
ところで、私は日本のテレビを見ないので新聞や雑誌を読んでいる範囲での印象なのですが、この条例の件って日本のマスコミはあまり取り上げていませんね。日本は禁煙に関する好意的な世論が形成されないようにマスメディアが行動するので、今後もあまり取り上げられていないのではないかと思います。
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