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それでもコンサルタントになりたいの?

ある同僚はコンサルタントを希望するコンサル未経験者には「コンサルタントって、ずーっと勉強だよ。いつまでも勉強だよ。すっごく大変だよ。それでもなりたいの?」と確認するそうです。それを聞いて「そうだよなー」と感じました。それと同時に、私は今まで採用面接でその点をあまり強調してこなかったので、少し反省しました。

私が確認しなかった最大の理由は、コンサルタントを希望しておきながら毎日コツコツと勉強する気がない人がいる、ということを考えたことがなかったからです。

コンサルタントという職業は、お客様に経験がなく自信もない分野を先行して経験したり仮説検証をしてサービスをご提供するという仕事です。情報量が少ない分野で知恵をしぼって実効性があるアイディアをご提案し、なおかつ実行に移すことができる環境を整備するお手伝いをすることができるからこそ、多額のフィーをいただくことができます。つまり、新しいことを常に学び続けると同時に創造し続けるということが絶対条件なわけです。

こういう仕事を希望しておきながら、毎日毎日コツコツと勉強したり考えたりしない、ということがどうして起き得るのでしょうか?

自信がない分野や苦手意識がある分野があったら、とりあえず本屋なり図書館に行って関連書を10冊も入手して読んでみれば、だいたいの勘所は分かります。

コンピュータやプログラミングに苦手意識があるのであれば、入門書を買ってきて、自分で手を動かして何かを作ってみればいいだけのことです。

会計に苦手意識があるのであれば、まずは自分のおこづかいなり家計簿なりだけでも仕訳してみてはどうでしょうか?

苦手意識を抱えたまま、ずっとそこに立ち止まっているよりも、まずは一歩踏み出してみるほうが、よほど精神的には楽なのではないかと感じます。しかし、実際問題として、同じことに対してずーっと苦手意識を持ち続けている人がたくさんいますよね。なぜなのでしょうか?そのままでも、何とかなると思っているのでしょうか?

ある人は時間がないと言います。またある人は、勉強方法が分からなかったといいます。いずれにしても、今のままで10年はいられないだろうけど、1-2年はいられるだろう、という甘えがあることは間違いないでしょう。

たしかに、一般的な事業会社であれば何とかなるのかもしれません。しかし、まっとうなコンサルティングファームであれば、勉強の習慣が身についていない人が長年勤務しつづけられるような環境は用意されていないはずです。

私は飲み会の席でもほとんどアルコールを摂取しません。それは、アルコールを飲まなくても楽しめるから、という理由もありますが、最大の理由は「時間がもったいないから」です。「学習する時間」という視点で考えれば、アルコールを飲んでいる時間だけではなく、アルコールが抜けるまでの時間も、使えない時間です。

完全に素面な時とアルコールを摂取しているときでは、学習効率が全く異なります。それに、アルコールを摂取した後でも勉強したいという強烈な思いを継続させられる人自体が少数派でしょう。

私は、アルコール依存の問題と取り組んできた、という個人的な背景とは無関係に「プロフェッショナルサービスを提供するコンサルタント」として、「日常的にアルコールを摂取する習慣がある」という人が本当にプロフェッショナルサービスの担い手たりえるのかは、大変に大きな疑問があります。

また、私は家で地上波TVを見ることが出来る環境を構築していません。これも、時間がもったいないからです。

アルコールとTVを生活から排除すれば、かなりの時間が浮きます。

これは、あくまでも私の時間の作り方です。睡眠時間を削っても、家族との会話の時間を削っても、家事の時間を削っても、何をしても良いと思います。

どんな方法だとしても、毎日最低1-2時間は仕事以外の学習時間を確保しつづける、という強い意思がないかぎり、コンサルタントは志望しないほうが良いと思います。

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