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多様性を受け入れる組織と受け入れない組織の見極め方

前回の記事を読んで「知名度も多様性もない会社からは、さっさと転職しよう」と考えた方もいるかもしれません。もしかしたら、勤務先に明確なスタンスがなく、これからの将来、会社がどうなるか皆目見当がつかない、という方もいるかもしれません。

そういう方は、是非、以下の質問にYES/NOで答えて見てください。

あなたが勤務する組織の業種
1.最終消費者をターゲットとしたサービス・商品を取り扱っている
2.社会的弱者または社会的弱者をサポートとするサービス・商品を取り扱っている
3.法人を対象としたサービス・商品を取り扱っている

あなたが勤務する組織の社員構成比率
1.女性社員が30%を超えている
2.女性社員が30%未満だが派遣・アルバイトなど非正社員労働者が30%を超えている
3.1・2のいずれでもない

あなたが勤務する組織の社長・会長など経営幹部の経歴
1.ダイバーシティを進める企業で経営経験(または管理職経験5年以上)があるメンバーが2人以上いる
2.育児・介護・地域貢献などの分野で積極的に労働力として機能しているメンバーが2人以上いる
3.1・2のいずれでもない

あなたが勤務する組織の人事制度設計部門の習熟度
1.人事制度設計部門の部門トップ(または2名以上のスタッフ)がダイバーシティを進める企業で人事制度設計をしたことがある
2.人事制度設計部門の部門トップ(または2名以上のスタッフ)が育児・介護・地域貢献などの分野で積極的に労働力として機能している
3.1・2のいずれでもない

私は、この質問の中で1つでも1または2という回答がある会社の場合、近い将来に多様な働き方を認める組織となる可能性が大きいと思います。今すぐに多様な働き方を認めてもらわないと家族や自分に支障がある、というのではないかぎり、少し様子を見るだけの価値はあると思います。

反対に、全ての回答が3である中小企業の場合、多様性を認める社風を形成することはほぼ不可能だと思います。今すぐに多様な働き方を認めてもらわないと家族や自分に支障がある、という事情が発生してしまう前にさっさと転職したほうが良いと思います。

もしかしたら「会社はダイバーシティなんて認めないけど、私の上にいる上司がとても理解があって働きやすいんだ」という方もいるかもしれません。反対に「会社はダイバーシティを進めようとしているけど、私の上の上司が全然理解していないんだ」という方もいるかもしれません。

前者の方はおそらく転職しようなどと考えていないでしょう。反対に、後者の方は転職を考えているかもしれません。しかし、私の意見は正反対です。前者は転職したほうがいいし、後者は転職しないほうがいいと思います。

前者の方、よく考えてみてください。上司の方が明確にあなたが働きやすいように工夫をしてくれているのに、組織として会社が後押しをしていない、ということは、会社としては明確に「多様性はいらない。その上司の責任の範囲で勝手にやっていろ」とうメッセージを発しているわけです。モデルケースが社内にありながらそれを制度化することができない組織が良い方向に変化することは、事実上不可能です。その上司の方が別の部署に異動したり退職した途端に、あなたは困った事態に巻き込まれます。

私自身、実は後者の立場になって退職をしたことがあります。会社は多様な働き方を認めていたにもかかわらず、私の直属の上司だけが売上至上主義で、親の手術を目前としていた私に対して、3ヶ月の地方勤務プロジェクトを命じました。ほかにもいろいろ理由はあったのですが、結局、これが直接原因となって退職したわけです。(辞意を告知してから退社まで3週間という異例のスピード退社でした。当時のチームメートには多大なご迷惑をおかけしました。ごめんなさい。)

しかし、1年半後にその上司はプロジェクトメンバーや他のディレクターからの評価を得られず退職しました。彼の退職と同時に、元勤務先からは「戻っておいで」というお誘いが来ました。

良くも悪くも「社風に合わない管理職は2年程度で淘汰され」ます。多様性を受け入れる気がない組織で多様性を訴える管理職は2年もすればいなくなるし、反対に、多様性を前提とした組織で多様性を無視した管理をする管理職も2年程度でいなくなります。

ですから、社風をじっくりと見極め、もしも、まだ社風が出来上がっていないようでしたら幹部社員や人事制度設計部門のメンバーの特性をじっくりと見極め、今 居心地が良いか悪いかではなく、将来この組織がどうなっていくかを考えて、勤務先を選んで欲しいと思います。

今回のこの記事は、社員数200人程度までの中堅中小企業を想定しています。大企業の場合は、ここまで属人性が強くなく、業種によってダイバーシティの進み具合に差があります。ご興味がある方は友人がブログに書いたこちらの記事をお読み下さい。

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コメント

お世話になっています。痩せられない元人事担当です。
ブログにある声をとても参考にさせて頂いております。
私も強い企業を作るうえで、Diversityという考え方がとても重要だと考えていて、CSRを勉強しながらですが、Diversityの実践をサポートする会社を設立しました。
どうしてもDiversityというと社員やその家族に過剰に気を使う取り組みだと勘違いされる方もいらっしゃるのですが、これからの企業価値を決める重要な要素であり、企業の成長を支える社員や未来の社員に対する重要なメッセージだと思います。
サービス業は、社員のモチベーションによってそのアウトプットが大きく左右されますので、是非とも積極的に広めて頂きたいと思っています。

投稿 ENNA | 2007年1月25日 (木) 20時31分

>ENNAさん
こんにちは、気管支炎でふせっておりました。レスおそくってごめんなさい。送別会もいけなくてごめんなさい。

>私も強い企業を作るうえで、Diversityという考え方がとても重要
そうだよね。でも、一昔前の人が考える強さって「画一的にみんなが同じことを考えて一致団結できる組織」なんだよね。

>是非とも積極的に広めて頂きたいと思っています。
そう思ってたんだけどね。でもね、TOP層が知らないものをいくら推進しようとしても無理だと思うんだよね。知っているもので組織をまとめあげるほうが効率的だし、心地よいんじゃないのかな?TOPが求めていないものをいくら主張しても、邪魔なだけだよ。その点、ENNYさんがこれから取り組もうとしているコンサルタントはTOPが求めて招き入れるものだから、動きやすいんじゃないかな?

それにね、画一的な組織が強いっていうことも、これまた事実だから。(問題はその画一性をいつまで維持できるか、っていうだけで。)だから、画一性を維持しつづける仕組みが確保できるのであれば、強い組織を作るうえで、Diversityだけが正解っていうわけじゃないと思います。

多くのTOP層がDiversityの重要性や、自分が信じてきた価値観の短絡さを思い知るのは、引退して地域にも家庭にも自分の居場所がなくて、家族にとって自分は精神的な支柱じゃないって気がつく時。

つまり、組織のTOPでいつづける限りは、その現実からは目をそむけていられるし、逆に言えば「早く引退して地域で○○したい!」と思っているような人は、いくつになっても組織でフルタイムで働き続けたりしないものです。

ある友人が「私は団塊の世代には期待してない。団塊ジュニアが気がついてくれればそれでいいと思ってる。」と言っていましたが、私も近頃は「日本の伝統的な大企業出身者で育児も介護も地域貢献もしてこなかった人がトップをしている会社に限って言えば」それが正解だと思ってます。

強い組織作りにおいてDiversityの重要性や、組織設計の重要性を説いても、自分の過去50年以上の歴史を否定されているとしか受け取れない人があまりにも多いですからね。

CSRコンサルティング、これから伸びる業界だと思います。既存コンサルやCSR室長に知り合いが多いので、必要があったら声かけてください。

投稿 Lammy | 2007年1月28日 (日) 21時12分

Lammyさん、コメントのコメントをありがとうございます。
まだまだ勉強しながらですが、囚われることなく、偏ることなく、働く人たちがやりがいを感じて積極的に仕事と家庭のバランスを取れるような環境づくりをやっていきたいと思っています。よろしくお願いします。

投稿 ENNA | 2007年2月 1日 (木) 19時42分

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