誰と一緒に働きたいですか?
水曜日から3日間、公認情報セキュリティ監査人の研修を受けてきまいた。最終日の今日は小論文試験で、久しぶりに手書きで2000字以上も文字を書きました。
監査をしたことがない人は監査を模擬的に体験できますし、私のように監査やコンサルばかりやっている人は監査を受ける側の方々と同じチームになることで被監査側の本音を聞くことができす。また、おろそかにしがちな基礎を見直すことができた点も良かったと思います。なかなか面白い研修だと思います。
さて、この研修ですが受講生が12名で4チームに分かれてグループワークを中心に進められていきます。
こういうタイプの研修に参加する場合、私は必ず「この中でリクルーティングするとしたら誰を誘うかなあ」「誰とアライアンス組みたいかなあ」と考えることにしています。(実際にお誘いすることもよくあります)
研修初日の自己紹介の時点では、セキュリティ業界での経験が豊富な人に目が向きます。でも、3日も一緒に作業をしていると、専門知識よりももっと人間性の方に目が向きますから、専門知識があっても一緒に働きたいと思うとは限らなくなってきます。
今回の研修では、某事業会社で働いている2名の方が「この人だったら一緒に働いて楽しそうだなあ」と思いました。
お一人目は、公共機関のシステム運用担当者の方。初めての経験の連続にとても緊張して自信がなさそうでしたが、しっかりとロールプレイングの練習を繰り返し、本番の発表ではしっかりと発表されていました。それなのに、発表が終わってから「おかげさまで何とか乗り切れました」とチームメンバーにお礼を言っている姿は、とても謙虚で人柄がしのばれました。
お二人目は、システムの構築をしている方。研修受講生の中では、おそらく一番若手だったのではないでしょうか。他チームの発表を真剣に聞いて、あら捜しではなくて、素直に「すごいなあ」と感嘆しながら聞いていました。発表内容に論理の矛盾や飛躍はありましたが、一生懸命さは伝わってきましたし、直前に聞いた他の人たちの発表の良い点を何とか自分の発表に取り入れようとする姿勢からは「この人は伸びるだろうな」と伸びしろを感じさせました。
一方、セキュリティ業界で働くコンサルタントや監査人達はどうだったかと言うと・・・・
どうしてもこういう研修では経験者は「俺は分かってるんだ」という態度になりがちなので、なかなか、一緒に働きたいと思う人はいません。ですから、毎回、研修の最初と最後で目が向く人が全然違います(笑)
一緒に働いてみたいなあ、と思ったお二人とも、セキュリティ経験が全くないので、研修初日には全く目が向きませんでした。3日間の研修を一緒に体験してみてこと分かる人柄の良さってありますから、数回の採用面接くらいでは、なかなか良い人材にめぐり合えないのも当然かな、と思いますね。