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プロフェッショナルコンパニオン@愛知万博

愛知万博に行ってきました!すっごく面白かったです。

さて、こんなブログを開くくらいなので、私は身振り手振りや話し方等にとってもセンシティブです。

「日本では話し方って習わないんですけど、アメリカだと習うんですか?」「以前働いていた会社では、こういう訓練もあったんですか?」などと聞かれます。

どちらの質問の答えもYESです。が、アメリカ人としても、前職の同僚と比較しても、訓練を受けている時間数はかなり多いほうだと思います。というのも、私が身振り手振りや表情、話し方の訓練をしたのは、ぜんぜん別の場所なんですよね。

私はティーネイジャーからかなり長い期間、博覧会や展示場でナレーターをしていました。大阪で開催された花博や、幕張のモーターショー、大使館主催のビジネスショー、米軍のオープンキャンプイベントなど、大規模イベントを選んで出ていました。横浜や湘南エリアの地方FMでナレーションをしていたこともあります。(また、こちらは現在進行形ですが、キリスト教関連の大規模イベントにもよく出ています。)

愛知万博が15年前にあったら、間違いなくコンパニオンやってただろーなー、と思いながらパビリオンを回りました。

360度四方からお客様に囲まれ企業の代表として語る、それがナレーターです。ただ見られるだけのコンパニオンは見た目の美しさ重視なのですが、ナレーターは大手企業になればなるほど知性と教養を感じられる語り口と身振りを要求します。この要求に応えられれば次のお仕事も来ますし、時給も上がります。

ちなみに、一般論ですが、バイリンガル・トリリンガルの場合は、外国語が話せないナレーター・コンパニオンよりも容姿基準が甘いです。愛知万博には、中国語か韓国語+英語+日本語のトリリンガルがたくさんいました。が、純粋日本語だけのコンパニオンよりはかなり容姿基準が甘いようでした。(私自身も、英語が話せなかったら花博クラスの大規模イベントで企業パビリオンのナレーターができる容姿じゃありません。)

ナレーターって言っても、アナウンサーとかと違って決められたトーク(最大でも16分)を丸暗記して、決められたポーズとアクションにあわせて話すだけだから簡単だろう、と思われるかもしれません。しかし、(私の場合は、ですが)1000人を前にセミナー講師をするよりも綿密な練習が必要です。

それは、セミナー講師で重視されるのは「一応は」話の中身だからです。でも、コンパニオン(やナレーター)は表情や身振りが完璧であって当然、と見られます。そして、プロである以上はトークが完璧であることも求められます。

それに、セミナー講師はちょっと後ろを向いた瞬間に疲れた表情をしたりもできますが、コンパニオンには逃げ場がないんです。一瞬の隙にカメラが向けられていたら、お客様企業の大きなイメージダウンです。

はじめは30秒のご案内トークがやっとでした。30秒間、完璧なトークと表情、そして決められた動作を美しくこなすために、丸1週間練習しました。次にいただいたお仕事が3分弱のトーク。これも1週間練習しました。そして、私がいただいたお仕事の中で最長が日本語8分+英語8分の16分。この16分間を完璧で過ごすために、私は1ヶ月間、毎日4時間以上鏡とビデオの前で練習しました。

かわいいユニフォームを着て、ただニッコリ笑っているだけに見えるかもしれませんが、舞台裏ではすっごい努力をしているんです。

愛知万博で一番「この人いいなあ!」と思ったのがJR東海のリニアモーターカーのプレゼンテーターの女性です。多少舌ったらずになることもありましたけれど、表情と指先の動きがトークに綺麗にリンクしてました。

また、ソニーのL×R画面の横にいる中国人コンパニオンもすごいなあ、と思いました。会場が暗くなり、大画面にきらびやかな映像が映り始めるその瞬間のことでした。真っ暗でかなり集中して彼女に注目していなければそこに女性がいることすら分からない、という状況です。でも、暗闇の中で彼女がしっかりと会場に向かって微笑んで、それからお辞儀をしました。そして、体を起こすとゆっくりと腕を軽く上げて画面を紹介し、再度会場に向かって軽く会釈をして退場しました。おそらく私以外の誰も彼女に注目していなかったと思います。

ビジネスショーや万博に行ったら、是非、コンパニオンの体の動きに注目してください。お客様の視線が向かっていないときでも、常に「見られている」という前提で動いているということがどういうことなのか、わかると思います。

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